札幌証券取引所 理事長 小池 善明
ごあいさつ
わが国経済については、このところコロナ感染症は収束フェーズに入り、ウクライナ戦争は未だ先行き不透明な状況が続いておりますが経済活動は緩やかながら持ち直してきております。北海道経済についても厳しい状況が続きましたが、今後は国内外観光客数の増加、新産業誘致などで景気回復が望まれる局面にあると思われます。
上記のような環境下、政府においては「新しい資本主義」構築を目指すとして次々に経済、金融政策が打ち出されてきており、東証の市場改革も進行中であり、道内においても企業の資本強化面のみならず人材確保や知名度アップ面の価値も認識して2022年度には近来にない5社の札証新規上場が果たされ、上場への関心が高まっております。本所といたしましても、これに対応して市場改革、制度見直しを進めるとともに、今後各種セミナーや企業成長のための勉強会開催なども再活発化させて参ります。
対外的な活動として具体的には、札幌を中心に道内主要都市において企業向け「IPO(株式公開)セミナー」を再開し、北海道企業にとって地元の身近な取引所へ上場できるメリットなどについての認識を深める活動を展開し、企業の資本政策への関心や株式公開意欲の醸成を図っていくほか、企業経営者及び経営スタッフ向けの経営実践講義など、学びの場を提供していきたいと考えております。
また、一般投資家の皆様への道内上場企業の情報提供として本所ホームページの充実を進めつつ、3年ぶりに再開したリアル開催方式の「個人投資家向け会社説明会」(IR)を札幌のほか道内主要都市や首都圏においても積極的に開催するとともに、近年より行っているセミナーWEB配信も平行拡大しながら、幅広い投資家層の方々に伝わるように、情報発信手段の多様化を図って参りたいと考えております。
札幌証券取引所は、東京以北唯一の株式取引所として北海道における資本市場の活性化による「企業価値向上」を図り、北海道経済の発展に寄与していく所存であり、今後も広く皆様のお役に立てるように努めて参ります。